住まいに於けるメンテナンス(維持、管理)について

今ある住まいの資産価値の保全及び住まいの長寿命化を目的とする。
SRHS=SUSTANABLE REMODELING
持続可能な改修住宅計画=HOUSE PLAN

家 メンテナンス-maintenance-維持

A.屋根―Roof

 

 

<A様邸>

雨漏りをきっかけにご依頼をいただき

ドローンで撮影・調査をした屋根

 

彩色石綿板葺-カラーベスト等ほか・スレート系
目視により退色及び汚れコケ等の状況確認、日常日当たり側は退色劣化が甚だしい。
日影側と比較してみましょう。また、日影側にはコケ等が付着しやすい。
特に留意すべきは、雨押え等の浮き剥がれによる雨漏り他風による飛散等がある。
時には、我が家の屋根をみてみませんか?
10年に一度程度は専門家に確認してもらいましょう。今はドローンで確認できます(無料ですよ)。

◆彩色石綿板の補修方法について
⑴軽度の痛みの場合、施工後20年程度が目安

専用塗料にて洗浄の上塗り替え塗装を行う。注意点として、必ずスペーサ嵌入施工をする事。継目が密着していると毛細管現象により雨の侵入の虞があり、また雨押え等浮きの押えを行なうこと。

⑵葺き替えが必要とされる場合、雨押え等の腐食及びカラーベストの刳り、割れ等原則カバー工法となります

RS-20年以上前の屋根材にはアスベスト含有材が1/4程度含まれており、管理型処理となり費用が甚大になります。

 イ)カバー工法Ⅰ

 シングル葺は比較的安価で施工性が良いが、野地板の下地施工の必要性がある事もあります。

 ロ)カバー工法Ⅱ

 金属系屋根-材質ガルバニューム鋼板(錆にくく耐久性の高い合板です)
 平葺-カラーベストシングルと同等の葺法(但し野地下地が必要です)
 嵌合式(タテハゼ)葺-瓦棒葺用の葺き法(野地下地必要です)

 ハ)カバー工法Ⅲ

 断熱材入りガルバニューム鋼板(ガルテクト等)-野地板処理必要なし、防水シート下地の上に葺上げる。
 シングル葺-金属屋根⇒断熱屋根の順で施工費UPです。

 

 

<A様邸>

カバー工法で修理した屋根

 

◆セメント系瓦葺の補修方法

 専用塗料にて補修可-並べ替え及び棟等の漆喰などの充填が必要になります。
 葺替えの場合取り外しの必要があります。また、旧い屋根の場合アスベストが含有されているので注意が必要です。

◆細薬型及び和瓦の場合

 割れ等の瓦の入れ替え及び棟瓦及び壁側雨押さえのシ漆喰等による充填擦る事
 アスベストは含有されていません。 
 ※注:いずれの施工も原則足場が必要です。

◆窯業系外壁の場合-サイデング貼

 浮き刳り割れの確認及び開口部廻りのシーリングの状態、表面状況の劣化については、手袋など着けた状態で外壁を擦ってみて粉状のものが付着した場合は塗替の時期です。日当たりの良い場所と日影の場所では大きな差がありますが、塗替判断時期は概ね10年~15年程度で行うのが理想的であると考えております。

◆タイル等の外壁の場合

 タイルの浮きのチェックは軽い打撃により確認できます。固い音ならOK。逆に軽く響きのある音の場合は空隙があり、脱落や雨水の侵入の虞があります。補修がとても難しく、費用も大きくなります。

 ※屋根以外の住まいのチェックは専門家でなくても場合によっては可能ですが、状況判断の難しい場合は専門家に依頼しましょう

B.軒先廻りのメンテナンス

 破風鼻隠し―通常一定以上の住宅の場合、ラワン製材にて施工塗装してあり塗装の刳れ又は腐朽の確認及び軒樋の弛みと樋吊金具の脱落、集水器の状態、雨水の樋からの溢水の確認をする。

 さらに落葉等ゴミの詰まりの有る無しの確認、退色による経年劣化のある場合、塗装補修が可能です。軒天補修は耐水合板仕様の住まいや、約30年程度以上超過の建築された住まいなどの合板の刳り及び浮き等の確認をする事、また雨漏り等による刳り及び浮きの場合は下地からの補修が必要とされることがあります。経年劣化による退色の場合は再塗装が可能です。

C.外壁廻りのメンテナンス

 外壁モルタル下地仕上げの場合-クラック、開口部廻りの木部及び外壁との取合状況または外壁の浮きなどの確認をする。
 クラック補修樹脂系シールの工外壁用塗装及び開口部周囲のシーリング施工をする。その際、外壁内部(木部)への雨水の侵入を防ぐ事。

 

お家を長持ちさせるためには

まずはご自宅周辺の環境を把握しましょう。例えば「前面道路の状態」や「隣の家との間隔」、「風通しの状況」などがあります。そして周辺を清潔に保ち定期的にそれらを点検しましょう。

またご自身の点検に加え専門家による定期点検も必要となります。ホームドクターとして信頼の於ける専門家を探しておく事も重要なことだと思います。

家の健康診断としてホームドクターに家の点検を依頼してみましょう。

日本の神社仏閣を思い出してください、大神神社奈良時代後期、宇治上神社平安時代後期、神谷神社鎌倉時代前期など築数百年する物も数多くあります。その長持ちの秘策は宮大工の腕もありますが定期的なメンテナンスにあると言えます。是非、参考にしたいと思います。

 

 

D.その他 意外に重要なメンテナンス

  • 雨漏り等の雨水の侵入を塞ぐ事。
  • 建物周囲を美しく清潔に保つ事。
  • 建物周囲に物を置かないようにする事-置くとしても一定の距離を保つ事(外壁面に手が入る程度は空けましょう。
  • 定期的に建物全体のチェックをしましょう。
  • 建物周辺の環境状況を理解する事。-日当たり・風向き・道路環境・隣地との配置状況等を把握する事。基本は清潔な建物環境を維持する事が重要です。

建物を乾燥させよう

屋根材料の種類と屋根形状を認識する事。特に軒先が有るか無いかによってメンテナンス頻度や耐久性に差があります。

軒先あり→長寿命、軒先の出→理想75㎝以上

軒先なし→メンテナンス頻度多くなる

外壁材料と種類及び日当たり状況を知る事。

日当たり良い→紫外線による劣化速度が早い

日陰→湿気の状況や乾燥しにくい場所ではカビやコケ等の発生が頻発する。

家のメンテナンスはお住まいの環境や立地によりますが、敷地環境の整備を常々行い建物状況を把握する事、特に湿気等の部位については留意しましょう。

水分が含まれた状況の木材は腐食、カビ又は白蟻(シロアリ)による食害が発生し、建物寿命が短くなり、また構造強度の低下の虞れがあります。

湿気による建物被害

  • 菌の発生⇒きのこ系菌類ナミダ茸等の繁殖で木部の腐朽による劣化、特に気密性の高い住まい程発生しやすい。通気と乾燥が必要となる。
  • カビの発生⇒黒カビ等による劣化。
  • 湿気による蟻害⇒特に建物寿命と強度の劣化が著しく耐震強度も低下する。

阪神淡路大震災時においての倒壊件数の半数以上が、蟻害のあった建物と言われております。シロアリは温暖地に生息します。建物被害を及ぼすシロアリの種類は主に3種類。

◇ヤマトシロアリ―日本在来種、生息地~北海道北部を除く日本全体~地中の水分を運びながら木材を食べて大概は基礎より1.0m程度までの木材に影響を与える。但し雨漏り及び湿気等の滞留のある場所に於いては被害が生じ易い。特にタイル貼り当の浴室には経験上半数以上の浴室に食害による被害がある様です。日頃から注意を怠らないようにする事を祈ります。

防蟻処理に於いて基礎天より1.0m迄薬剤を塗布する事が基準となっております。

◇いえシロアリ―外来種、別名タイワンシロアリともいい最も大きい被害を及ぼすアリとも言われています。自ら水分を運ぶ事が出来るので、基本的に場所を問いません。コロニーとして50万匹から100万匹の巣を作るので、蟻害・木材の食害が甚だしい。今のところ千葉県沿岸地方まで発生が見られます。現状、横浜市域の一部にも発生している様です。

◇乾材シロアリ―輸入家具等についた個体が建物に住みつき、コロニーを作り木材に生息し徐々に蟻害を与えます。また、コロニーの数として少数分離的であり、根絶は非常に難しい。名前の通り湿気を特に必要としないため、数多くのコロニーを発生させ蟻害も著しい。幸いな事に日本では多数事例が発生したという事はないようです。

以上3種類のシロアリが建物に被害を及ぼすものとされております。

 

シロアリはゴキブリの仲間です。生息地は基本的に温暖な地域で、年輪以外の部位を好んで食害を発生させます。所謂春夏に育った部分を食べ尽くす(生木は食せない)ため、木材となった時に餌として大地に還元しています。(地球にはやさしいのかも?)

シロアリチェック

  • 基礎廻りの木片等及び木材が放置されていないか。木片等が土に接する部位に食害がないか確認する。(シロアリは至る所に生息している)
  • 建物と近接して物が置いてないか。例-室外機及び給湯機(壁掛け形は除外)
  • 基礎に蟻道の有るなし。基礎と外壁仕上げとの境目などに蟻道がないか確認。

シロアリは光を嫌うので、湿気と闇を作らない事。

  • 枯木があれば処分する事。シロアリは枯れた木以外は食べない。生木にシロアリは発生しない。

シロアリは賢い生き物で四つの階級があります。女王、王、兵アリ、働きアリ等にて分業しています。(ヤマトシロアリの活動季は4月~5月の良く晴れた日の午前、イエシロアリの活動季は6月~7月の暖かく湿気の多い日の夜間)

  • 建物内部のシロアリチェックは、浴室周辺及び流し台、洗濯機置き場等の水廻りの床鳴り沈みがないかなどをチェックする事。また、床下の湿気等を確認し異常がないか確かめる事。

シロアリを根絶する事ではなく、被害の及ばない範囲で地球(大地)環境浄化の為にも共生する事が必要かと思えます。また、毒性のあるシロアリ駆除の薬剤を使用する事は、人体にも健康被害を及ぼす事があります。特に、赤ちゃんや妊婦の方々には注意を要します。主にぴレスロイド系薬剤が使用されている事が多いようです。

現在最も人体への影響が少ない薬剤として、ホウ素酸系化合物が最も優れていると考えられています。ゴキブリ駆除に使用されるホウ酸団子等もホウ素酸系化合物です。ホウ素(B)は人体に対して食塩と同等の無毒物質ですが、昆虫などに対しては強い毒性を示し、シロアリ等はホウ素酸系化合物の塗布された木材等には近づかなくなります。昆虫等は毒性のあるものを嗅ぎ分ける能力がある様です。

 

※住まいのメンテナンスの要点は、「風と太陽」と「雨漏りそして建物寿命を著しく傷める「シロアリ対策」に尽きると言えます。

 

「家 メンテナンス」に関する記事を、お時間を割いてここまでお読みくださり、ありがとうございました。

ご参考になれば幸いです。

<キャリア52年建築士の管見>

 

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